2011年07月04日

バンのいた日々3.

学校はつまらない


 少女にとって学校は楽しいものではありませんでした。クラスの子供達とは馴染めなかったし、教室で授業中におとなしくしているのも苦痛でした。国語の時間がいやでした。左利きの彼女には、漢字の書き順がままならず、書き取りの宿題はいつも忘れていました。
 教師の質問に自分から手を挙げることもなく、当てられることのないよう願いながら、授業の終わりを待っていました。
 楽しいはずの給食の時間も、空想の世界に籠っている彼女には憂鬱でした、興味のないクラスメートの話題についていけず、ひとりの食卓で過ごしてるようでした。
 体育の時間になると少女は帰りたくなりました、体操着は脚のニィブゥタァーが目立つので、男の子たちに何か言われないかとびくびくしていました。
 授業が終わると一目散に教室から逃げ出します。母親と幼い妹弟がお家で待っています。妹や弟はお母さんに可愛がられているので面倒は見たくありませんでした。誰も見ていないところで、抓(つね)ったりしていました。 
 ”わたしは意地悪”少女は自分の事が嫌いでした。


タグ :学校

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Posted by にーぶやー at 11:00│Comments(0)バンのいた日々
 
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